エンジン製作編 [2/4]


ヘッド製作、補機類準備編です。今回は本当に軽めのO/H+αレベルですが、それでもエンジンは凄く手間のかかる仕事です。


インテークポートの粗削りをしていきます。量産実用エンジンだけにかなり削り応えあり。

狭く深いポートに対応するためフレキシブルシャフトを導入。結局マニホルド側と燃焼室側から、太/細2種類使用しました。

仕上げに向かって番手上げや、研磨箇所によるビットの変更が当然必要。色々試してやっと適切な形状や粒度選択が分かってきました。

のべ数作業日をかけ最終的にこれくらいで決着。慣れとツールで決まりますが、今でもヘッド1機で10時間は切れない気がします。。。

中間粒度での研磨が足りずまだまだ納得できない状態ですが、今回は飽きたのでおしまい。マニホルド、シートリングとの繋がりもまあ納得できるレベルに♪本来はバルブガイドを抜いてやるべき作業ですが、ガイド打ち直しは必然的にシートカットがセットとなるため見送り。

摺り合わせに向け、バルブガイド内を洗浄してバルブ16本を挿入。

バルブガイドを上から。

バルブコンパウンド+タコ棒で摺り合わせしていきます。当たりは光明丹で順次確認。しかしプロ曰く"摺り合わせは気休め"。確かに効果なんてそういう次元かもしれない、、

普段は人並みの生活も送っているため夜なべ対応(笑) 今後はエアラッパーくらい導入しちゃおう。

ステムも磨き込んだので念のため直径を計測。酷い傷があったりするとステムシールを痛め速攻オイル下がりとなります。

フェースの当たりはバッチリ出てます。

将来的にタービン装着が前提のためオイルパンへのリターンパイプが必須。単品ではあまり出てこないTRUSTのφ19曲げユニオンです。ガスケットはノンアスガスケットシートより切り出し。

エアコンコンプレッサを撤廃したため理想的な位置にセットできたのではないかと。オイルパン内バッフル形状の都合もあり、自由度はあまりありません。

ついでなのでヘッドカバーも塗装。

艶消しブラック仕上げ。自分の中では最もchicなチョイスです。

EFI系変更を伴うため新しいECUに合わせた変換ハーネス製作が必要。ベースECUとして当初はST20#系の流用を考えていましたが一部センサー/アクチュエータやロジックレベルが異なるため、無難にST195(3S/4駆)後期MT用を選択。2駆との違いは燃圧制御VSVの有無、排気温度センサの取り付け位置くらいで基本的な制御は完璧に行えます。

サブコン追加のため変換ハーネスは長めに製作。透明の熱収縮チューブは何も被ってないように見えますね。

束ねて完成。NE±/G±の回転/クランク角系信号線はシールドケーブルで新たに引き直す必要があり、別途コネクタ追加で対応。

デスビもO/H。クランク角センサやIGコイルも内蔵したIIAです。ヘッドやタービンの熱害を受けやすい箇所にマウントされるため中身は殆ど新品に交換しました。

シクネスゲージにて完璧に芯出し。

カバーとロータを装着してほぼ完成。キャップも新品。

結局新品を装着して予備パーツに回してしまいましたが、エンジンで最も重要かもしれない?と思っているオイルポンプO/H。ここからWAKO'Sの組み付けペーストを使って組んでいきます。初期カジリ防止、最終的にオイルに溶け出して交換時に抜けるグリスです。

メカメカしいエンジンの"心臓"。 シール、ガスケット類は勿論全て新品。

プライベータ感滲むシール打ち込みSST(^^

傷つけず綺麗に♪

リヤオイルシールも当然新品に交換。これもホームセンター系SSTで対応。

摺り合わせの終わったバルブはこんな感じに保管。

ブロック、ヘッド内洗浄の必要に迫られついにオイルレスコンプレッサを導入。吐出量70L/min、最高圧力0.8MPaと入門レベルですがまあ十分。

バルブ組み付け前に再度メタルクリーンで洗浄し、エアブロー。プライベータのエンジン製作はクリーン度確保が全て?と言われるほどエンジンは塵に弱く、オイルラインへの異物混入は即全損に繋がる危険をひめています。

ステムオイルシールをはめ込んでいきます。IN/EX用は色の違いで見分け可能。ソケットレンチ+指先の力で入れますがシールの微細なスプリングを潰さないよう細心の注意。

バルブスプリングコンプレッサでスプリング、リテーナ、コッターをセットしていきます。非常に面倒な反復作業。コッターに遊びがあり偏心するのでゴムハンで軽く叩くなどして落ち着かせる。
次はエンジン製作の最大の醍醐味でもある組み付けフェーズです。

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